昨日パパが感想を記していた『女の機嫌の直し方』(黒川伊保子)。
女視点で読んだときにどうなのか教えてほしいという課題を頂いたため、同著を私も読んでみました。
著者情報やあらすじは昨日パパが書いているようなのでそちらをご覧頂くとして、まずは簡単にパパが感想を書いている箇所について触れていこうと思います。
※引用・パパの感想箇所については昨日の記事から引っ張っています。(青字はパパの感想)
パパの感想との共通・相違点
第一章 脳には性差はあるのか
あります。
男女の対話は真逆の制御”女性はことの発端から語りたがる”男性は、最初にゴール(話の目的あるいは結論)を知りたがる
言われてみればそうかも。でも上司って「結論から言え」って言う人多いけど、それって女性に対してのコミュニケーションを理解していないか?それともビジネスの世界はただ単純に男の価値観でルールが決まっているのか?
→パパが書いているように、私も読んでいて「結論から言え」って上司を連想しました。
しかしこれは対女性のコミュニケーションを理解してないという側面もあるかもしれないけれど、仕事の場で効率を考えたらそっちの方が合理的だから敢えてそういう選択をされる方が多いのかな?という気はします(こちらの本でも場面に合わせて男性脳的/女性脳的な考え方を取捨選択するべきというようなことが書かれています)。
また、パパも書いているように多くの会社で長らくトップは男性だろうし、そこについていけた女性もある意味男性脳の扱い方に優れている(そういった男性脳ルールが守れる)方だと思うので習慣的に残っている面もあるのかなと感じました。
ただ、傍から聞いていても「結論から言え」って過程を端折らせておいてから「なんでそうなるの?」→「最初からそう言えよ!」ってなるような場合は「え、最初に言おうとしてたじゃん?!」って思ってしまいますが。
また、私自身は上に立つ立場ではないですが、何かを教わる際にはとるべき行動だけでなく、そこに基づく考え方であったり理由を合わせて教えて頂いた方が分かりやすいし覚えやすいと感じることが多いです。
ただし、同じ女性同士でもそこは人によるような実感があります。
まぁ確かに私もかつて算数は公式丸暗記で理屈なんてどうでもいい派だったので内容によるのかもしれません。
女性の対話は、プロセス指向共感型
「なんだか腰が痛くて……」 パパ「へー医者にはいったのかい?」
これはアウト!との事。正解は→「大丈夫?腰が痛いの?それはつらいね」などと共感すること。
「で何がいいたいの?」「オチは?」「あーそれって○○でしょ!」等々、全部やっています。反省。
→んーこれは微妙。私もお医者さんを勧めてしまう節が多々あるので……
ただし、よく言われる男性のNG例と違うのは必ず一度共感した後の提案であることかなと思いました。
「大丈夫?辛いね!」の後の、「いつから?」とか「お医者さん行った方が良いよー!」は共感→相手のことを考えているという感じにとってもらえるのではないかなと思うのですが……どうでしょう?
また、私がパパに何かを相談するときは解決策を提示してもらいたいときもあると思います。
難しいことに、何でもかんでも共感だけで済むわけではないのよ。
女性は何故共感してもらいたがるか?
実は女性脳は「怖い」「ひどい」「つらい」などのストレスを伴う感情がおこるとき、そのストレス信号が男性脳の何十倍も強く働き、何百倍も長く残るのである。そして共感してもらうと、その余剰な信号が沈静化するようにできている
↑夫婦円満のヒントが書いてありましたね。
女性の心の”なか”がそんなに大変だとは。。。だって何十倍ですよ。でも共感することでストレスが沈静化するならやるべきです。
→ここに関しては理屈の問題なので私の実感では何とも言えないのですが、もしそうなら出産とか諸々代わってくれればいいのに!神様作り方間違えてません?!って思いました。
ただ、共感してもらうだけで消え失せるならそれはそれでお手軽なのかもしれませんね。
自我のリストラ
女性脳は”ものごころ”ついたときには、自分がいかなるものかよく知っている。女は4歳にして、一人前の自我を持っていて、自分の気持ちを語れるのである。そのため「早く寝なさい」のような上から目線ではなく「早く寝る子は美人になるんだって」というふうに口をきくと、ことはスムーズだ。
これは女の子の子育て時に参考になりますね。そういえば昔、姪っ子の前で「オジさんと一緒に洗濯物干したい人~」って言ったら姪っ子二人が競うように手伝ってくれて姉がびっくりしてたことが。
→ちょっと4歳の頃の自分がどんなだったか覚えていないのですが、一般的に男の子より女の子の方がませているとか精神面での成長が早いみたいな言い方はされますよね。
ただパパが挙げている姪っ子ちゃんの例は、”なかなか会えないレアキャラのおじさん”だったから通用したというのもあるのでは?と思ってしまいます。
毎日顔を合わせている母親がやるのとはちょっと条件が違うかも、とは感じました。
第二章 女性脳とはいかなる装置か
女性脳は共感で回っている
「カワイイー」を”男性たちは何が可愛いのかよくわからん”と言ったりするが、あれは「可愛い」という評価を伝えることばじゃないのだ。
なんだって?かわいいんじゃないの?
「私、心が動きました~、あなたも動いた?」というほどの意味なのである。
…そうだったんだ。。。「かわいい」はいろいろな場面で使えるんですね。そういえばママもよくかわいい、かわいい言ってる気が。
→そこまで意識して使ったことないですが、確かに「見てみて!」くらいのイメージで使っているときもあるのかも?
この部分を読んでて思ったのは(今の子たちがどの程度使うか分からないけど)、「ヤバイ」とかも同じような多くの感情を表す語だし、「それな」とかも共感を表す語だと思うので、やっぱり若い女性たちの会話は共感で満ちているのだなと思います。
共感の深い役割
女性は「他人の経験談」を共有して自分のものにしてしまう。中略 無駄話など一つもない。
女性は「昨日○○でさーほんとうに危なかったのー」のような友達の会話からも学んでいる。
男性は無理して共感するか、共感しないで”からまれる”か。どちらかを選ぶしかない。
ずっと共感しない夫がいたとしたら妻はいつか夫に「絶望」するらしい。私は…共感できる男になります。
→無駄話から学んでいる!なんて思って話してはいないけど、確かに後々「あのときあの子が~って言ってたな」とか、そういう思い出し方をすることもあるので教訓にはなっているのかもしれません。
でも寧ろ男性は全くそんなことないの?!っていう方が不思議なんですが……
後半に関しては、確かにずっと共感しなかったらいつか限界きそうですねとしか言いようがない。
だって興味がないと思われているとしか思えないもの。
イクメン礼讃、いかがなものか
家事や育児には、その適正に明らかに性差がある……中略 家事、育児をストレスなくこなす男子もいるに違いない。しかしすべての男子にそれを期待するのはむごすぎる
なるほど。家事好きの私はレアケースなのか?職場の男子みんなにも育休推進しているが、取りたくないという男子も一定数いるのかもしれない。余計なお世話の場合もあるのか?
→確かにうちはパパの方が家事も得意というレアケースなので私からは何とも……
ただ一般に、女性からしたら家事はともかく育児は一緒にして欲しいと思う人が多いと思う。
でなければ何で子ども欲しいの?ってなっちゃう。
とるとらないは各家庭の問題として、パパが制度としてあるよ!って言うのは嬉しい人もいると思うな。
女性は特別扱いされたい
「今だけ限定」「あなただけ特別」中略 「何のとりえもない、普通の容姿の私に、テニス部のキャプテンで、生徒会長で、お金持ちで、超イケメンの白鳥君がなぜか夢中」
こういうのが好きなんですかね~ そういえば幼き頃、姉が読んでいた「ときめきトゥナイト」をパパも読んだけど、魔界の王子とか双子の王子からモテてた主人公がいた気がする。
→確かにありがちな設定……「容姿端麗・頭脳明晰、運動神経も抜群で名家に生まれた私」なんて主人公は読者の反感しか買わなそうですね。
ただ、ベクトルが違うだけで、「何の取り柄もない主人公に実は特別な能力が……!」っていう展開は少年漫画でもありがちな気がします。
少女漫画はその特殊能力が恋愛面に振り切っているだけじゃないかなって気が。
まぁフィクションなので、特別扱いしないとね。
でもそれを抜きにして特別扱いは大事ですよ、もちろん!
女には、修行系セミナーは必要ない
座禅よりエステやおいしいもの!ここちいい感覚が脳を活性化させる! なるほど。会社での研修のあり方を見直さなくては。
→個人的には修行系セミナーは大嫌いだし意味分からんと常々思っている派ですが、パパの会社の女性たちに通用するかは謎です。
それで「人生変わった!」なんて思える人もいると思うので。
第三章 女の機嫌の直し方
第三章は総まとめな感じで男子が使えるテクニックが満載です。ぜひうちの男性社員にも読んでもらおう。※あまりネタばれになると良くないので是非書籍を読んでください。
少し紹介すると↓
「○○とわたしどっちが大事?」「一緒にいる意味がない」などといわれたら? №1ホストの魔法の言葉。等々
→パパは第三章推しですが、個人的には第一章・二章が理解できている方なら自然にできるのでは?という気もします。
ただ、模範解答がたくさん載っているので実践的ではあると思います。
ここに載っている言葉たちは確かに言われて嫌な気はしないかな、という感じ。
ただし、私からすれば大事なのは言葉の奥にある「共感」なり「心配」なりの思いなので、「あ、こいつあの本に書いてあったからとりあえず言ってるな」感があったら一気に冷めるかな。
面倒臭さが表に見える「とりあえず共感」の言葉はちょっと……ということで、パパと同じ立場でこの本を読もうと思っている方がいらっしゃるとしたら、奥さんに見つからないように読んで実践したら良いと思います。
電子書籍とかないのかな?くれぐれもこっそり読んでくださいませ。
さて、はっきり言ってここまでだとパパが私にこの本を読ませたのは失敗では?(手の内を明かした)と思ってしまうので、以下、パパとは別視点で勉強になったことを記しておきたいと思います。
ちなみに一応フォローを入れておくと、この本を読む前からパパは女性の扱い方には長けている方だと思います。
女系家族で育ち、職場でも女性が多いパパは元々女性脳の扱い方を経験的に知っているところがあるのでしょう。
そういった面での苛立ちはあまり感じたことがないような気もします。
「男性脳」について学んだこと
パパが「夫として」女性脳を学ぼうとしてくれたように、課題とされた女性脳の答え合わせとは別に、「妻として」また「これから息子の母となる身として」男性脳について思ったことです。
何故そうなるのかについては書籍をご覧頂くとして、男性脳についてのキーワード(と私が感じたもの)は「問題解決型」「鳥瞰視点」。
男は、気持ちを語れない
この節では、いじめが起きた際に女の子は自分の感想を語ったのに対し、男の子は事の善悪を語ったというエピソードが書かれています。
確かに問題に対する関心があるからそういう語り方ができるのだとは思うけれど、女の子からしたら「他人事だと思ってるの?!冷たい!」ってなりそうだなと思ってしまいました……
まぁ鳥瞰視点だからね、しょうがないんだけどね……でも同じようなことを多分クラス会とかで披露したら女子陣から糾弾されそうな気が。
善悪の判断がしっかりできるとともに、できれば少し寄り添うような言葉がけができるといいなと思います。
私自身はそういう言葉を聞いたときに、「きちんと問題を解決しようとしているんだな、当事者意識があるんだな」としっかり理解してあげなくてはと思います。
母さんが幸せになる家
ここには著者の少女時代のエピソードが書かれているのですが、これがすごく素敵なんです!
要約すると、母親と喧嘩した際に絶対に肩を持ってくれると信じていた父が理由も聞かず母の側についた、それがすごくカッコよかったというような内容なのですが。
私自身にそんな経験はなくとも、ここを読んで涙が出るくらい「お父さんかっこいい!」ってなるんですが、どうやらそれも女性脳の成せる技のようでして(事実、パパの感想にはここは一切触れられていません)。
ということは、我が家でこれから同じことが起こり、私が仲裁役になったときはこのお父さんのような対応ではいけないわけですよね。
パパVS息子の男同士の戦いですから、そこに特別扱いは不要というわけですね……
喧嘩内容を吟味した上で、「問題解決型思考」の男性脳に合わせて冷静に判断をくださなくてはいけません。
依怙贔屓しないように気を付けなくては、と思います。
男は、ぼうっとしているときに頭がよくなる
パパが引用している箇所に、女のストレス発散は共感してもらうことだ、というような記述があったと思いますが、それを読みながらじゃあ男の人は?って思っていたんです。
仮に何百倍のストレスを女性が受けているとしても、ちょっと共感してもらうだけで済む女性と比べて、男性は癒される手段がないのか?だから平均寿命が短いのか?なんて暗くなりながら読み進めていました。
その解決策を提示してくれているのがここを含めたいくつかの節になりますが、大事なのは次の一文。
男の妻である人や、男の母である人が、最も肝に銘じなければいけないのは、「男のぼうっと時間を、できるだけ放っておく」ということである。
「男のぼうっと時間」……私の父にしてもパパにしても、思い当たる節がありすぎるくらいですから、きっと息子が生まれても同じことを思うのでしょう。
ついつい話しかけてしまって「また聴いてない!!!」なんて言ってしまうのですが、放っておかなければいけないところなのかとハッとしました。
とは言いつつ、見極め方が難しく実践できる気がしなかったのでパパにどんなときが「ぼうっと時間」にあたるのか聞いてみたところ次の回答を頂きました。
「そういうときは話しかけても聞こえてないからそのままで大丈夫」
聞こえてないのは正直悲しいですが、怒る手前で止めておけばセーフということなのでしょう。
できるだけストレスなく長生きして欲しいのでここは本当に肝に銘じます……
脳の性差、興味深いですね。
私が女だからか、女性脳については「まぁそうだよねー」くらいの感想を持ったところが多いのですが、男性脳との対比で書かれている部分に関しては本当に驚くことが多かったです。
パパの言うように夫婦円満・家庭円満の一助となるよう、少しでも身につけられたらなと思います。
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